アイソモカ

知の遊牧民の開発記録

Dakara nandatte Iunda Yo!

愚痴です。

先日Clubhouseで工具の話をしてて、電動ドライバドリル持ってますよ〜みたいな話をしたら 「女性は力が弱いから電動ドライバーの反動を押さえるの大変でしょ」みたいなことを言われたんですよ。

それで『???』『声だけで女性だと思いやがって、女性じゃねえよ』『仮に女性だったとして、力が弱いとは限らないし』『力が弱かったらDIY向いてないってか?』とか色々グルグルした結果、なんでもない声を装って 「そっすかね?去年机作りましたけど」と答えるので精一杯だった。こういうときの対処能力の瞬発力がまるでない。

これ言った人がどういう意図だったのか、わからない。聞けばよかったのか。 「大変なのに使いこなせてすごいね」とか褒めようとしてたのか?なんだそのウエメセ。 「大変だろうけどコツとかあるの」って聞きたいならそう言ってくれ、言わないと伝わんねーから。

電動ドライバー/電動ドリルって、普通に下穴を開けて適切なトルクに設定すれば、そんな反動とか強くないと思うんだよね。 そもそも力を使うなら電動にする意味ないじゃん。(って言えばよかったのか、ああ。)

や、「女性じゃないからよくわかんないんですけど?」が先か。発言者が恥をかいたって、ぼくには関係ないし。という気持ちでいこうか。

お母さん、彼女と食事に行くよ

日本語教育第二言語としての日本語の補助教材でこの課を勉強しようとして、あーヤベッってなった話。 f:id:piijey:20220108233043j:plain

このブログの読者は日本語ネイティヴネイティヴ並みに日本語を読めるひとたちだと思うので、この問題は簡単に解けるだろう。じゃあ、どうやって解くんだ?

人は読み手と書き手の属性に統計的に尤度の高い属性を仮定して読むかもしれないけど、選択肢がない限り、読み手と書き手の属性は一意には決まらないんだよな。ここで尤度の高い属性っていうのは、

  • 子どもにおやつを用意するのはお母さんの役割である
  • 「彼女と食事する」人は、男性である

みたいな、性別役割意識や異性愛規範が背後にある。

ここで、日本語教育支援者が「『彼女と食事する』と書いた人は男だから〜」と当然のように言ってしまうと、彼女がいる女性や彼氏がいる男性、彼女がいるノンバイナリーの人、そういう人たちの友人や家族、etc. である学習者は「わたしたち/わたしたちの大切な人たちは、この支援者の中には存在しないのだな」と辛く感じるだろうなと懸念した。

さらに、性別役割意識と異性愛規範から離れて改めて考えると「息子がお母さんのためにおやつを用意する家庭もあるかもしれないじゃん!」「子どもが夕食を作る家庭で、サッカー好きのお母さんが彼女と食事に行くかもよ?」とも思う。 やっぱさっきの、『選択肢がない限り、読み手と書き手の属性は一意には決まらない』と書いたのは間違いだったか。選択肢があっても一意には決まらないんじゃないか。

第二言語を学習するとき、われわれは既に持っている世界知識を活用できる(既に持っている世界知識を活用しなければ、フルタイム赤ちゃんを再度やらなければならないだろう)。 しかし、活用しようとする世界知識に有害なバイアスが含まれているとき、その世界知識の活用を避けたほうがいいんだろうな。どの程度?どのように?

この補助教材を見て「〜てある」「〜ておく」を勉強しながら、学習者と「子どもにおやつを用意するのはお母さんの役割なのか?」「彼女がいる女の人もいるよね」といった話ができたらそれはそれで良いのかもしれないけど、言語能力と信頼関係が必要だよね。

誰の存在も否定しないために、予習して色々考えていかないといけないな。

話は少しずれるんだけど、

男/女のジェンダーに疑問を感じノンバイナリーを自認する自分も、学習者として「この先生の中にはわたしがあてはまる分類がないんだな」「教科書の中にわたしを表すことばがない」と思ったことがある。具体的には、

  • 断りなくMs. を付けて呼ばれたり、she で参照されたりする
  • étudiant か étudiante の二択からの選択を強いられる

というようなとき。 ちなみに、ぼくは英語の敬称は -san(あるいは Mx.)、代名詞は they を使ってほしいです。(Dr. を使えるようになりたいわね)

(クローズドで働いている職場では多少のミスジェンダリングは我慢するものの、)私的な時間に自主的に勉強しようとしても、楽しく会話できなければ、毎週その先生と話そうとは思えないんだ。 新しい言語を学ぼうとして、その言語で自分を気持ちよく表現できなかったら、学ぶモチベーションが無になってしまう。

ひととコミュニケーションして言語を学ぼうとするとき、こういう難しみがある。

なんで怒ってるか分かる?

他者の心を推論する話で思い出した、ぼくが小学校3年か4年生くらいの頃、音楽の先生が怒ったときの話。

音楽の授業で音楽室に移動して、授業の始まりのチャイムが鳴ってもみんなわちゃわちゃしてた。そうしたら音楽の先生が怒り出して、

「今日は授業はもうやりません。先生がなんで怒っているのか分かった人から教室に戻りなさい」

みたいなことを言った。みんなスンと静まり返って下を向いて、教科書の表紙や木の床を見ていた。

誰も教室に戻らない。

いや、なんで怒ってるって、そりゃチャイム鳴っても席につかずにうるさくしていたからだろ?みんなそれ分からないくらいバカなの?先生は今日は授業やらないって言ってるし、この空間メッチャ居心地悪いし… って思って、ぼくはひとり席を立って教室に戻った。

ひとりきりの教室で本を読んでいたら、ポツポツとクラスメイトたちが戻ってきて、そうこうしているうちに休み時間になった。

なんでみんな教室に戻らなかったのか。 「他人と違う行動をするのは勇気が要るから、まあぼくは勇気あるタイプなんだけどね」みたいな武勇伝(?)としてかなり濃く記憶に残っていて、「たぶん先生がなんで怒ってるか分かってる人もいたけど、みんな下を向いてじっとしてたら、誰かが立つのを待っちゃうのは仕方ないか〜」とか思っていた。しかし、「そうではないのでわ?」と、20年後のさっき、ひらめいた。

帰れって言われてマジで帰る奴、アスぺっぽい。

このときの"正解"は、教室に戻ることではなかったのかもしれない。 たぶん、"正解"は、「先生、うるさくしてごめんなさい、今度からはチャイムが鳴ったら静かに席に着きます。授業を始めてください、お願いします」みたいに謝ることだったんだろうな、と、ようやく推論できた。ぼくは今、当時の音楽の先生と同じくらいの年齢だろうか。いや、先生のほうが若かったのかも。

すぐに教室に戻らなかったクラスメイトたちのなかには、謝ろうとしていた人もいたのだろうか。(そういうの、小学校3,4年生はどれくらいできるんだろうね)

他者の心を推論するの、「なぜ怒っているのか」のような過去方向への推論よりも、「どう行動してほしい/何を言ってほしいのか」のような未来方向への推論のほうが難しそうな気がする。

👆自閉症スペクトラムerのフォロワ氏が「的を得ているところがある」「感想話す会したい」って言ってた本、ちょっとだけ読み始めた。

Wild mushrooms ひとり反省会

あらBさんのポッドキャストに出演させていただきました。 Ep. 43 Piijey loves themself の続きです。

0:20 クリエイティブなことがやれないときの気持ちのエネルギー不足

エネルギーの総量を増やしたいあらBさん vs. 節約術しか思いつかないピジェの謎の攻防戦に、聞き直してから気づいてワァア…となる。

1:05:02 2021年の新語・しょうもない語

1:45:20 最近の気になるニュース

話の流れがわちゃわちゃしてしまいました>< 「今日話したことに関連して〜」の今日はEp. 43ですね。

AFABノンバイナリーが女性の周りにある問題について話すこと

あらBさんの「ピージェイさんはノンバイナリーだけど女性の立場!?代弁?」って疑問、とてもいいツッコみでした。

実は Ep.43 でちょっと話したように、どういう立場で物を言うかしばらく悩んでいた時期があり、「自分のことではないのに勝手に代弁してもいいのかな?」という不安もありました。 最近は、その辺りが自分の中ではだいぶ整理されてきてて、「私は中国人ではないが中国人差別にはNoと言うぞ」の気持ちでこういう話題に言及しています。

うっかりしてたんですけど、「私はノンバイナリーです」って言わなかったら、聞いた人には声でミスジェンダリングされて「女性が女性の立場から話している」と受け取られがちなんですよね。 これね、ミスジェンダリングされるのは苦痛ではあるが、かといってどれくらい自分の性別をアピールしていいのか悩ましく… やっぱまだ悩みはあります。

自分は当事者ではないが

「『困ってる人たちがいて、社会がもっとよくなるといいよね』系の話題について、 直接的に自分事ではなかったとしても言及してもいい?/すべき?」っていう問いに、ちゃんと答えれてなくてスミマセン。 悩みますよね、これ。やっぱり「自分のことではないのに勝手に代弁してもいいのかな?」に似たことを思ってしまうところがある。

「私は中国人ではないが中国人差別にはNoと言うぞ」の気持ちがひとつの解だと思います。

ほかの解として、 たとえば、周囲に自分がレズビアンだと開示していない人が「同性パートナーシップについて話してたら自分がレズビアンだと推測されてバレてしまうかも」と不安になり話すのを躊躇することがあるかもしれない。 そこで、当事者でない人もみんなが話してたら、「バレるかも」と心配せずに話せるのでは?と思う。そういう雰囲気を作っていくのもいいんじゃないかな。

あと単純に、ただニュースをリツイートするだけでも、全然関心がなかった人が「へぇ、そんなことあるんだ」って知る機会になるとか、

さらに、フォロワーとかに「こういう話題に関心があるってことは、自分の悩みを話してもオープンマインドで聞いてくれそうだな」と思ってもらえるかもしれない?とか考えました。

LGBT+用語で「アライ (ally, 味方)」ということばがあります。 アライとして発信する、という解もあると思います。

2:04:34 オススメのコンテンツ系

  • オンラインで地域日本語教室をやるとき、私の通っているところではzoomのブレイクアウトルームを活用しています。
    1. まず全員が1つのzoomミーティングルームに集まって、あいさつ&お題でひとことずつ話す
    2. 数人ずつのブレイクアウトルームに分かれて学習
    3. 時間になったら全員ミーティングルームに戻り、ひとりずつその日に学習した内容を使って何か話す
  • ちなみに地域日本語教室では10年以上続けているボランティアの方が珍しくないので、すげぇ…ってなります

冷静に聞いてると、質問されたことに答えずに自分が話したいことを話している瞬間がたびたびあり、やべえ、申し訳ないが過ぎる。(ADHD的な衝動あるいは注意散漫なのか…?アスぺ的な空気の読めなさ?) そして後ろにいくにつれ、話が飛んだりいきなり戻ったり、口癖「なんか」が増えたりと、ノってるのか疲れてるのか分からないけど、聞いていてウォァア…ってなる。改善したい。

さいごに

わりとよくある話として、意見の違いによるバトルを避けようとして「みんなちがってみんないい」って表面的なところで済ませちゃうことがあると思うんですが、 あらBさんは、思ったことや気になったことをどんどん話して、深くツッコみつつもバトる感じを作らないのがすごいな…と思いました。(小並感

収録前に「触れてほしくない話題はありますか」「話したけど公開したくない部分があったらカットするんで」って言ってもらたのも、安心感高まりポイント。

お招き&お聞きくださりありがとうございまーーす。

Does Piijey love themself!?

あらBさんポッドキャストに出演させていただきました。話したいトピックが多くて、 AirPods Pro 充電タイムを2回取らなきゃいけないくらいの長丁場になってしまったけど、楽しかったです。申し訳なさ&感謝が過ぎる。

今日公開されたのは前編です。

 

最後のほうで話してた「擬態しなくてもいい場所を増やしていきたい」って話、100歩譲ってる穏やかな感じなのかなぁ?世界に対する諦めかなぁ?うーん。って考えてたんだけど、たぶん、自分が思ったことをストレートに言ったり自由に振る舞ったりしたときに「そんなことがあるはずがない」「気をつけてればそうはならないでしょ」「最低限の気遣いができない人とは友達になれない」みたいな理解する姿勢のない言葉を投げつけられて凹むことを怖がっているのかなあ?と思った。世界に対して恐れをいだいているのかもしれない。

擬態しなくてもいい場所は、その場所にいる人の属性だけでは決まらないんだよね。人は、ある場所ではマイノリティだったとしても、他の場所ではマジョリティになることがあり、ある場所では差別される側でも、他の場所では差別する側になることもあるので。

逆にいえば、その場所にいる人の属性が自分と全く違ったとしても、『擬態しなくていい場所』というのは可能だ。ほかの人にとってのそういう場所になりたいね。どっちかっていうと、こっちのほうが明るい未来につながりそうな気がする。

派手派手しいパンツを買った

パンツの話です。下着のパンツ。

メンズのボクサーパンツやトランクスって、派手派手なやつがよくあるじゃないですか、複数の原色がガヤガヤしてる、ヴィレッジバンガードみたいなやつ。 そういうのが履きたかったんですが、股の間に凸がないので、布が余ったら心許ないし窓も要らないので、うーんってなってたんですね。 一般的な股の間に凸がない人向けのパンツは、レースやリボンか何かついているか地味かの2択っぽくて、いつも地味なほうを選んでました。ユニクロには一応柄物があるんですが、ヴィレッジバンガードほど派手ではないです。

そんなある日、ネットウィンドウショッピングしていたら、股の間に凸がない人向けの複数の原色がガヤガヤしてる派手派手しいパンツを見つけました。秒でポチりました。特に自転車柄がいいです。

さっき届いて、洗濯して、その勢いでAmazonアソシエイトに申し込みました。 上記のリンクはアフィリエイトリンクです。読者のみなさん、派手派手しいパンツを履きましょう。

「お気に入りの下着を身につけていると、誰にも見せないけど一日気分が良い」みたいな話を聞いたことがあって、 ほんまかいな?って思ってるんですが、ついに念願の派手派手パンツを手に入れたので、一日気分が良くなれるかもとわくわくしています。

論文50本読む!じゆうちょう Advent Calendar 2021

じゆうちょう Advent Calendar 2021 - Adventarのための投稿です。「2021年にやってみた新しいこと」というお題で、研究を始めるときにやった「論文50本読む!」を紹介します。

背景

4月から情報科学博士課程の学生(D1)になりました。自然言語処理が専門です。とはいえ一応R&Dエンジニアとして働いてもいるので、右往左往しながら気づいたらもう12月という感じです。

物理の修士課程の学生だった頃(6年ほど前)、ほとんど論文を読んだことがなく(注意欠如な学生と放任的な指導教官の組み合わせ…)、「論文ってどうやって探したらいいの?」「何ができたら読んだことになる?」と、論文の読みかたがわからないまま修了してしまいました。 新しく研究を始めるとき(あるいはこれまでと違う分野に挑戦するとき)、「どうやって研究を始めたらいいの?」「何が『研究のネタ』になるの?」と、よく分からないんですよね。 そんなときにボッスに言われた50本読め!タスクが良かったのでシェアします。

この記事では本タスクを説明し、私が気をつけたことを紹介します。このタスクをやってみるメリットは以下です。

  • 分野のこれまでの流れと雰囲気、すごい研究のすごさがなんとなく分かる
  • 論文を読む苦手意識が軽減され、拾い読みができるようになる
  • その後の研究を進める足がかりになる

50本読め!の概要

このタスクは、2週間で論文を50本をざっと読むというものです。目的は、それぞれの論文で解こうとしている問題を知ることです。

目的の設定

「何が『研究のネタ』になるのか?」が知りたかったので、それぞれの論文で解こうとしている問題を知ることを目的にしました。他の目的でもいけるのではないでしょうか。(e.g. 「原子核ベータ崩壊を調べると、何がわかるの?」「Social Computing でジェンダーに関する研究は、どんなのがあるんだろう?」「文章要約で、現在最強の手法は何?どうすごいの?」)

アウトプット

  • メモ(ノート)
    • 著者・雑誌/会議名・発表年、タイトル、URL、解こうとしている問題、使っている手法、使っているデータセット(この辺りは、分野により必要な情報が違いますね…)、後述するクラスタラベル
    • Excel に表を作って書いた(文献管理ツールはまだ使ったことなので、便利なのがあったら教えてください)
  • スライド(パワポ)6ページ程度
    • 50本を6個ぐらいのクラスタに分け、1本につき [著者・雑誌/会議名・発表年] タイトル、1行程度の概要を書く
    • 研究室で報告する用
    • e.g. [Piijey, はてな, 2021] 論文50本読む!じゆうちょう Advent Calendar 2021:初めての分野の論文を50本読んでリストを作るタスクを紹介している
  • 利用可能なリソースのリスト
    • e.g. 機械学習の公開データセットコーパス、学習済みモデルなど
    • 作成手法(自動or手動)や、サイズ、パラメータ数が比較できて、URLからすぐにたどりつけるようにする
    • 自分で持っておく用

50本読め!の手法

最初に言っておきますが(最初?)、全文は読みません。そんなに速く読めないので。「全部読んで完全に理解する」はやりません。(週刊少年ジャンプばりに論文を読む某先輩に、読みかたを聞いてみたいな〜)

探しかた

その分野のすごい研究が載っている雑誌や、トップカンファレンスを先輩に聞きます。物理なら Physical Review自然言語処理なら ACL, EMNLP でしょうか。雑誌や国際会議のサイトで、自分の興味あるキーワードを使って検索します。迷ったら、新しいものにしましょう。 これを読むぞと決めたら、著者・雑誌/会議名・発表年、タイトル、URLをメモします。pdfを保存するかどうかは、どっちでもいいと思う。URLがあったらアクセスできるし。

論文を読んでみて「こういうの興味あるんだよな〜」「このタスク面白い」「このやりかた、いいな」と思ったら、似た論文を探します。 その論文に出てきたキーワードで検索するか、論文の先行研究を述べている部分に載っているもの、今読んでいる論文を引用している論文(Google Scholar で論文名を入力して検索し、「引用元」をクリック)なを探すなど。 特に「自分の興味に合致しているがちょっと古い💦」という場合は、「引用元」で新しい論文を探すのがおすすめです。

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Google Scholar の「引用元」

読みかた(読むというより情報抽出する)

論文の中から、解こうとしている問題、使っている手法、使っているデータセットを探し出し、メモを埋めていきます。私は最初、解こうとしている問題を探すのが難しかったかな、大きなゴール(夢とか)と小さいゴール(具体的に実際にやったこと)が書いてあったりするので、まぎらわしかったです。 DeepLとかを使ってもいいですが、専門用語が正しく訳せないことがあるので、適切な和訳が分からないときは英語のままメモっておいたほうがいいかも。

最初は知りたいことを探すのに時間がかかると思いますが、何度も繰り返していくうちにだんだん慣れてきて(パターンが掴めてきて)少しずつ速くなってくると思います。

メモを埋めて、「ふーん」と思ったら、その論文を読むのは終わりにします。「探しかた」のところに戻って、次に読むやつを探します。

「あれ?この問題設定、前に読んだアレに似てるな?」と思ったら、1〜数単語でその問題をメモの「クラスタラベル」に書いておきます。というのを繰り返し、適宜修正し、50本を6個ぐらいのクラスタに分けます。 最初はあまり悩まず、20本目ぐらいから考えていくといいかも。 このクラスタリングは、自分が設定した目的に合わせるのがいいと思います。(なので、今「問題」って書いたけど、手法を調べることを目的にするなら手法でクラスタリングする)

「こういうの興味あるんだよな〜」と思ったら、論文の先行研究を述べている部分を見てみましょう。関連研究を探すためでもあるし、これまでの研究の流れやトレンドを教えてくれるのがいいです。

研究室で論文紹介の担当になったり、授業のレポートで論文のまとめを提出する必要があるかもしれません。じっくり読みたいものがあったら、色を塗って目立たせておきましょう。(「詳しく理解する方法」については、本投稿の範囲を超えるので、ここでは書きませんが…)

結果

2週間では無理だったので結局3週間で、48本をざっと読みました。 アウトプットのところで書いた「スライド(パワポ)6ページ程度」を使って、研究室のミーティングで報告しました。

50本読め!で気をつけたこと

  • 細部まで理解しようとせずに、数をこなすことを優先する。
  • なるべく新しい論文を読む。けど、あっちこっちで名前が出ている論文は古くてもチェックしとく。

感想とその後の展開

4月末から5月にかけて実施したのですが、大学院入試の研究計画書を書く前に実施したほうがよかったな〜と思いました。

50本読め!の後、「これ面白いやん!ぼくもやりたい!」と思った数本を研究室の論文紹介で紹介し、そのうち1つについて再現実験をやりました。再現実験というのは、事前学習済みモデルとデータセットをダウンロードして、自分のところで動かし、結果を評価することです。 初めての分野への入門から、次のステップにつながったのがよかったです。

実は、以前は論文読むのが怖かったんです。というのは、「みんな論文書いてる!バシバシ発表してる!何もしてないのはぼくだけだ……」と焦りを感じてしまったから。 でも読んでるうちに何かが焼き切れて、「これから仲間に加わりますヨロシク!」みたいな気持ちになってきて、さらに、「この名前、前も見たな、有名な先生なのかな?」「みんな親切だなあ、この論文はすごい丁寧に説明してくれてる」などと思って、ちょっとずつ楽しめるようになってきました。

新しく研究を始める(あるいはこれまでと違う分野に挑戦する)みなさんの参考になれば幸いです。 論文を読むときや、先行研究を調べるとき、みんなどうしてるんですかね。ご意見ご感想ご質問 Twitter でお寄せください。