自分が書いたメモ発掘したシリーズ。ネタバレかもしれない部分は薄いグレーで表示しています。
インデペンデンス・デイ:地球を救うことは人生を救うことなのかも
2015/9/13
ステイツ万歳なコミック調かと思いきや、登場人物の背景がちゃんと描かれているので、感情移入ポイントがけっこうあったのが良かった。
女性たちがヒロインティックじゃなくてバリバリキャリアウーマンやってたり、大統領の演説もかっこよかったり。
(これは僕の解釈だけど、)野望のなさで嫁さんに愛想尽かされちゃった地味に働いてたMIT卒のナードが、何か特別なことをしたいと思わないの?って元嫁に言われて、君との生活が特別だったんだ、でもそれじゃ充分じゃなかったんだろって答えてた夜がスゴイ印象に残った。あのあと彼が荒れてたのは、環境破壊よりも、嫁の心を取り戻せない自分の不甲斐なさに対してだったのかなと思った。
うまくいってない人生がありながらも、大きな敵に立ち向かうことで、それぞれが解を見つけていくことができたのが良かった。不甲斐なさを感じることが多いけど、頑張ろうと思えた。
ゼロ・ダーク・サーティ:Where do you wanna go?
2015/9/13
電話の主を探して人ごみの中を車で走る場面とか、ものすごい執念を感じた。
しかし、そんな目立つ格好でウロウロしたら狙われるの当然でしょってツッコミたくて仕方ない。マヤが申し訳程度にスカーフ被り始めたのもだいぶ後のほうだったし。ブルカを被ったり女性は車を運転できなかったりなどというイスラム原理主義の文化に合わせるということは、自由の国の国民には受け入れがたいものなのかなと考える。
作戦が無事に完了して帰ろうとするマヤが、"Where do you wanna go?"と問いかけられるの、家族や友人の元に帰るわけでもなさそうなマヤの孤独さと、泥沼化したテロとの戦いの先の見えなさを感じてしまう、虚しいラストだった。一般的にはCIAかっこいいプロパガンダといわれるようなので、そう感じたのは自分だけなのかも知れない。
12モンキーズ
2015/10/18
世界を変えてヒロインを救うヒーローものなのかと思っていたら、なんか、そうじゃなくて、地上のきれいな空気と美人精神科医を愛する男が、クレイジーな12モンキーズに翻弄されるかなしい物語で、ダイ・ハードとは雰囲気の全然違う映画だった。
"現在"の科学者たちは、ウイルスを手に入れてワクチンを作ろうとしていただけで、1996年の人類の99%を救うために"過去"を変えようとはしていなかったんだよな。 ジェームズ・コールが"過去"に送り込まれて、ジェフリーにウイルスをばらまく話をしてしまったり、ジェフリーの父がキャサリンの電話で警備を強化したりしても、けっきょくあの助手がウイルスをばらまいて、"過去"に人類の99%が死ぬ"過去"は変わらなかった。
あの怪しげでクラシックなタイムマシン、なかなか良かった。そういえば、ジェームズ・コールはなぜボブって呼ばれてたんだろう。あの声は何だったんだろ。
囚人が危険な地上で虫を集める仕事が、"ボランティア"って呼ばれてたの、2015年にも通じるスゴイ皮肉だよな。
(注:大変申し訳ないのですが、2022年の自分には、何が皮肉だと思ったのかわかりません。)
プレステージ、奇術師
2015/10/16
スゴイ映画を観たなって感じだ。
2人の奇術師が競い合う話というくらいしか予備知識なしで観たので、クリスチャン・ベールがいきなり法廷にいるから、初めから衝撃をうけた。
それから、現在と過去が並列に進行していく。序盤、というか、半分ぐらいまで、難しすぎて話がよく分からなくて、ついていけるのか不安になった。
2人の奇術師が互いの日記を読みあいながら、現在と過去が同時進行していく。
クリスチャン・ベール演じるボーデンが二重人格で、何を考えてるのか全然分からないかんじ。これも最後に理由が分かるんだけど、分かったら、
どっちがどっちだったんだ?ってなって、また観たくなる。それで翌日にもう一度観たんだけど、やっぱりよくわからない。
あの装置はただ放電バチバチやって派手な演出のためだけだと思ってて、 テスラはまじめにサイエンスやってると思い込んでいたから、わりと騙された感があった。 映画全体が手品だとすれば、あの装置がタネなので、 タネを知ると人は去る、と言っていたシーンがあったけど、SFオチかよってがっかりするのもそれなんだな。 この手品を魅力的にみせてるのは上手い撮り方と展開と俳優陣の演技=イリュージョンなのだなあ、と感心するばかりである。
映画を2回観た後、原作「奇術師」をポチった。
600ページ近くあるヘヴィーな文庫本。2晩かけて読んだ。
ボーデンのひ孫がボーデンの日記(出版されている)を入手して、コールドローのお屋敷に招かれるところから物語が始まる。物語は、
- ボーデンのひ孫の話
- ボーデンの日記
- エンジャのひ孫の話
- エンジャの日記
- ボーデンのひ孫の話
という5部に分かれている。 ボーデンは、ル・プロフェッスール・ド・ラ・マジ、フランス語訛りの英語を話す、奇術の大先生。ボーデンの日記はかなり面白かった。映画と比べるとけっこう地味で、例の装置の働きも異なっている。
惑わし、眩双者。
◆
2022/12/26 感想だけ読んでも、どんな話だったのかいまいちわからない部分もありました(過去の自分なのに)が、そのまま公開します。
とりあえず、「12モンキーズ」がどうやら面白そうだとわかったので、また観ようと思いました。
それにしても、「プレステージ」のハマりっぷりはちょっとヤバいですね、翌日に2回目観るとか、なかなかない。クリスチャン・ベール、バットマンで好きになった記憶。