『NHK 日本語発音アクセント辞典 新版』を買った。
この黄緑の『日本語発音アクセント辞典 新版』は1つ前のバージョンで、最新の『日本語発音アクセント新辞典』は一昨年(2016年に)発行されている。欲しいなーと思いつつも、5,400円もするので、なかなか買えないでいたところ、この旧版が本屋の古本ワゴンセールで600円になっていて、買ってしまった。まあ、『新辞典』で変わったところはけっこうあるみたい1だけど。
中はこんな感じ |
アクセントが気になるとき
ぼくはだいたい東京式アクセントで話しているっぽい。栃木は無アクセントの地域だが、東京式アクセントの地域出身の両親の影響だと思う。
時々、自分の発音が東京式アクセントじゃないことばもあるから、あれ?って思ったときに調べられるとスッキリする。「ふきのとう 」とかね。
ちなみに、iPhoneにアプリを入れている『新明解国語辞典 第七版』には、アクセントも載っているし音声も聞けて便利。
日本語を教える時にもアクセントは気になる。アナウンサーを育てているわけじゃないので、あまり気にしないほうがいいと思うけど、聞きづらかったり、「このアクセントはどうですか」と聞かれた時には調べて言えるといいよなあ。
付録の資料集・解説が面白い
資料集には、動詞の活用形のアクセントや、数詞のアクセントのような、辞書に載っていないものが載っていて助かる。
金田一春彦の解説『共通語の発音とアクセント』も、まだ読み途中だけど面白そう。
ちょっと発音とアクセントの話から脱線するよ? 脱線するけど、この金田一春彦の文章2には、自分の現代的なことばの使い方と違う表現があって興味深い。たとえば、
しばしばいろいろの疑問が発せられる
「いろいろ」は、名詞がナ形容詞化してきているってやつだ。
おたがいのことばが使えないし、わかりもしないしするので、やむをえず英語を使って話す。
みんなの日本語第28課で、「あしたは休みだし、用事もないし、うちでゆっくり映画を見ます」という表現を勉強したね。「ので」を使うなら、「おたがいのことばが使えないし、わかりもしないので、やむをえず英語を使って話す」と言うかな。
《共通語》という術語を使えば、それに対する《方言》はそのような下位の言語という気分は感じられず、共通語は公の席で使うことば、方言は私的生活で使うことばという対等の価値をもつ言語という色合いになる。
気分! 「印象を与えず」かなぁ?
《ヒェ》《テュ》などの拍も遠からずしっかりした存在になるだろう。
これは表現の話じゃなくて、ただ気になったところなんだけど。《ヴァ》《ツェ》なんかと比べるとまだまだって感じがする。
東京の盛り場にはアクセント・パーラーという店が現れて、
盛り場(さかりば)って何だ?
アー、ちょっとこのへんで終わりにして寝ましょうか。
1 『新辞典』への大改訂,NHK放送文化研究所
2 『日本語発音アクセント辞典 新版』の発行は1998年だが、この文章が書かれたのも1998年頃だろうか、それとももっと前なのだろうか。
旧ブログから移植(2022/12/13)