アイソモカ

知の遊牧民の開発記録

広島〜柳川行き当たりばったり旅②広島・下関

2023年のゴールデンウィークは有給休暇も使って10連休、そのあいだの6日間で行き当たりばったり旅をしてきました。旅のまとめ中編です。

  • 3日目 広島(路面電車いっぱい乗る)→宇部
  • 4日目 宇部〜下関(関門トンネル人道)〜小倉

前回はこちら

以前から気になっていた柳川市へ行きたいと思い、特に計画なしに家を出て、広島で2泊したところです。

5月3日(水) 広島(路面電車いっぱい乗る)→宇部

魚介が食べたい。繁華街の日本料理屋さんのランチに飛び込みました。

刺身定食の写真。左にご飯、右に味噌汁、間に漬物と醤油と切り干し大根。右奥にお刺身(6種類)、左奥にポテトサラダ
刺身定食

写真ではお刺身が小さく見えるが、庶民向け価格の定食だったし実際大きくはない。それでもちゃんと新鮮でおいしかった。

路面電車の一日乗車券を買いました。車内で運転手か車掌から買えます。

使う日付の部分をスクラッチでこする。降りるときに運転手か車掌に見せる。

紙屋町東駅の写真。軌道敷が年季の入った石造で、赤い。電停には新しい壁と屋根があり、超低床車両が向こうとこちらの線路に1台ずついる。
電停 紙屋町東

路面電車の軌道敷って、コンクリで新しそうな部分と、石造りで古そうな部分があるんだよね。路面電車は被爆の直後から運転再開していたと聞いたことがあるが、当時から残っている部分もあるんだろうか?

路面電車は昨日の夜と違って混んでいた。海外からっぽい観光客も多かった。

原爆ドーム前で降りると、顕正会の人たちが布教活動をやっていた。知らない漢語を大量に並べてすらすらと話すのを聞くと感心する。(知らない言葉を大量に並べてすらすらと話すのは、オタクや専門家も、みんなそうかも)

厳密にいうと、現役時代(広島県産業推奨館)の姿は赤レンガではないが、壊れて内部のレンガが見えている。

広島県産業奨励館は、1915年(大正4年)にできたコンベンションセンターだったらしい。同時期にできた建物には、横浜赤レンガ倉庫の一部や、大阪市中央公会堂とかがある。昔の石・レンガ造りの立派な建物って丈夫で今でも残っていることがあるよね。台南で林百貨にいったのを思い出したりもする。広島も原爆がなければ、旧広島県産業奨励館として、水出しコーヒーやクラフトビールの店やハンドメイド雑貨の店とかが入って賑わっていたかな〜?という気がする。

原爆ドームは中学生の頃にも見たんだけど、まあなんか怖すぎてじっと見れなかったんだよね。普通の古い建物が経年劣化でボロボロになるのとそんなに違わない気がしたし。

だけど、同時期にできた建物を見た経験から、「あんなに丈夫なはずの建物が一瞬でこうなるのか… しかも広島の街の中で、ほとんどこれしか残らなかったのか…」と思って、なんか原爆の威力にリアリティを感じたんだよね。ホラー的な「お話」が現実世界に着地した瞬間っていうのかな。

丸い屋根がかわいい。B-29からも目立って見えたらしいよね。

隣の「おりづるタワー」のおみやげ屋さんでみかん大福を買って、原爆ドームの見える木陰のベンチで食べた。おみやげ屋さんは、平和グッズや酒やお菓子などが豊富だった。荷物の発送もやっているみたいで、何か買って昨日西条で買った酒と合わせて自宅へ送ろうかと考えたが、あとでいっか〜と思ってここでは送らなかった。

各地から届けられたおりづるを再生紙にして、扇子やノートなどを作った商品のブースが出ていた。その発想はなかったな!

川沿いを歩いて原爆ドームを一周した。

原爆ドームについて「元の建物がイメージできひん」って若い人が話してた。私もそう思う。ロシア語かな?を話してる人たちもいた。

再び路面電車に乗り、終点の広電西広島駅で降りました。

「すがる」は、私は主に人とかに泣きつくことを想像する。広島・山口・島根辺りでは、「寄りかかる」という意味で使うらしい。だから、柵に「すがらないでください」と書かれているのも「寄りかからないでください」ということなのだろう。こういうのを見ると、テンションが上がる。

広電西広島駅は、庭があり、おしゃれカフェやハンモックがあった。しばしくつろぐ。

自販機で路面電車のトミカを買った(電車なのにプラレールじゃなくてトミカなんだ)。

広電は、西広島以降は宮島線になる。宮島線では市内と違い一律運賃が適用されないという放送があった。心配になったので駅員さんに一日乗車券を見せて「これって宮島線でもイケますか」と確認したら、笑顔で「ご利用いただけます!たくさん乗ってくださいね!」と言われ、嬉しくなった。

宇品線(広島駅から広島港へ行く)にも乗りたいが、広電で引き返すかJRでビュンと戻るか…それより船で宮島口から広島港へ行ったほうが楽しいかもしれない。

路面電車は、街中では軌道敷の上を車たちと一緒に走っていたが、ここからは踏切があり電車の顔になって爆走する。

佐伯区役所前で降り、住宅街を散策した。

広島のごみ収集場所、ブルーシートがありがちだった。カラスよけネットと併用されているところもあれば、ブルーシートしかない場所もあって、ブルーシートでゴミを隠すのか?と興味深い。他のところでも見たので、後でインスタ()に上げようと思う。

細く畳まれたブルーシートが布団洗濯ばさみで駐車場のフェンスにとめられている写真。電柱にごみ分類の表と「不法投棄はやめましょう」という注意書きが貼られている。
ごみ収集場所のブルーシート

佐伯区役所前から1駅歩いて、楽々園で再び広電に乗ります。

広電宮島線で、終点の宮島口へ。広島港へ行く船の時間を検索するが、ギリギリだ。

ここまで乗ってきた車両は、折り返し広島駅行きになる。

広電のちょっと年季入った車両(3705B)が、ぴかぴかの宮島口駅に止まっている写真。

↓見ていると、パンタグラフが折り畳まれていった。(なんのために?) 進行方向を変えるから、らしい。前側のパンタグラフを使うのね。

さっきの車両の上部分を拡大した写真。パンタグラフが折り畳まれて見えなくなっている。

宮島口で、フェリーに乗った。フェリーはJR西日本宮島フェリーと、宮島松大汽船の2社が運行している。きっぷを買ったらきっぷの会社の乗船口に行かないと船に乗れない。(当然だが)(乗船口ときっぷ売り場が全て横並びになっているので、間違えやすい)

フェリーの中からは、厳島神社が見えた。

風が強く、ウィンドブレーカーを出して着た。フェリーの甲板に設置された自動販売機の取り出し口のフラップが始終バタバタと音を立てていた。

上の写真、じっくり見ると真ん中らへんに鳥居が見える。

宮島に上陸し、走って高速船乗り場へ向かい、きっぷを買う。本日広島港へ向かう最終便です。

高速船はまあまあ人がいて、窓側の席が全部埋まっていた。船はグランドプリンスホテル広島を経由し、広島港へ向かう。

広島港で下船しました。ちょっと酔った。ターミナルビルは屋上に上がれる。

屋上から海を見た写真。桟橋にはさっき乗った高速船と、離岸しようとしている1隻がいる。中央奥にごついクレーンがあり、その向こうに富士山みたいな形の三角の山がある。左奥には、のっぺりとしたでかい船。

ターミナルビルの2階にある中華料理店に飛び込んだ。店員さんが盛大にお茶をこぼしたが、被害なし。家族連れのひとりがチンゲン菜が苦手だと話していた。海が見え、景色のいいお店だった。

カキおいしかった。

そういえば。「〜まぁ」を昼に見たのを思い出した。

最初見たとき、飲ませるのか飲ませないのか、乗るのか乗らないのか分からなかった。飲ませない、乗らないということだろう。上級者向け!

こういうご当地キャッチコピーいいよね。

広電広島港(宇品)駅は、港と同じ建物だった。売店で生もみじと温かいほうじ茶を買うと、店員さんに「寒いですか」と聞かれた。昨日よりは暖かいが、海は風が強くて寒かった。

再び路面電車に乗る。だんだん暗くなってきた。今晩は下関辺りまで行くか?と思い宿を検索するが、どれも2万〜とかで、普通の(?)ホテルや安宿が全然ない。焦り始めた。 ようやく1万円前後のホテルを予約し、宇部(山口県)へ向かうことにする。

生もみじ・桐葉菓を買って、新幹線に乗る。

※N700Sは、ひじかけの先端部にコンセントがついている。

新山口で降り、乗り換えのために30分ぐらい待つ。

すみっコぐらしとJRのコラボのぬいぐるみを入手。獺祭(山口の日本酒)の小さい瓶を買った。

この辺りの山陽線は、かわいい黄色だ。

JR西日本なので、大阪によくいる「イコちゃん」というかものはしのキャラクターがどこにでもいる。

宇部駅に到着し、地図を見たら、予約したホテルはさらに宇部線で行った先の宇部新川にある!ということで、真っ暗な駅前をうろうろしながら30分ほど待つ。スーパーがあったが、ちょうど閉まったところだった。

来来亭(大阪によくあるラーメン屋)があって、懐かしい気持ちになった。

JR宇部線で宇部新川駅に来ました。宇部駅ではICカードをタッチして入場したが、降りたらタッチするところがない!(これは伏線で、後でアッとなるが)無人駅なのでまあしょうがないと思い、現金をポストのような箱にチャリンチャリンと放り込む。

駅の待合室の窓側に『シン・仮面ライダー』のポスターが貼られた写真。ポスターは布のやつで、四隅に開いた穴に通した紐が、金属製の柱や梁につながれている。下にパネル展のおしらせが8枚連なっている

宇部新川駅の待合室にはでかい『シン・仮面ライダー』のポスターがあった。

予約した「国際ホテル宇部」へ。

シティホテルというそうです。朝食なしプランだったが、朝食を食べたいと思い、フロントに電話してOK。

ちゃんと壁のあるホテルだった(カプセルホテルとは違う)ので、Twitterスペースでしゃべった。ロシア旅行の話をした。

紙袋に、西条の酒と獺祭、トミカ、要らなかったTシャツなどを詰め、寝る。

5月4日(木) 宇部〜下関(関門トンネル人道)〜小倉

宇部のゴージャスなホテル(シティホテル)で元気に目を覚ましました。

「朝食会場」ってホテルでしか使わなさそうな言葉だよね。

今回の宿は新幹線の駅から遠かった(深夜だったのもあるが、乗り換え2回でそれぞれ30分待ちだった)。ちょっと大変だったので、もうちょい計画性が必要だと反省した。普段ならもっと楽に当日予約できるのかもしれないが、ゴールデンウィークの混み具合とホテルの価格高騰はえぐい。

山口で1泊したのは、新幹線では一瞬で関門海峡を越えてしまうが、今回は歩いて渡りたかったからです。なので今日の目標は、トンネルを歩いて九州に上陸すること。

朝食の後、ホテルのフロントで荷物を自宅へ向けて発送しました。

ホテルでは箱を売っていた。ガムテープを貸してくれるし、新聞紙もくれるし、宅配便の送り状も置いていた。荷物が多くなければコンビニで売ってる宅配便コンパクトの箱が使えるかなと思ったが、ちゃんとしたホテルに泊まるならもっと大きい箱をフロントで調達できるっぽい。

宇部も散策したかったが、うかうかしていると今日中に九州上陸できなくなりそうなので、さっと見て移動する。

宇部新川駅は石造でいい感じだった。

この背の高いヤシ?は、南国の雰囲気を感じる。下関にも生えてた。

ちょっと昔の上野駅(東京)も柱がいっぱいあった気がする。(上野駅だっけ?)

乗り換えを調べたところ、宇部まではタイミングによってはJRよりも路線バスのほうがいいっぽい。なので路線バスに飛び乗った。

路線バスが走ってる時点で都会じゃん(都会判定の閾値が低い)(都会じゃない場所には路線バスがなく市営バスか、市営バスすらないのでは?)。このバスはICカード(モバイルSuica)も使えたし、都会だと思う。

バスの車内に、公立図書館の返却ポスト(かご)が置いてあった。便利だな。

宇部駅でJR山陽本線(下関行き)に乗り、長府駅を目指す。長府から御裳川(みもすそがわ)までバスで、関門トンネル人道の下関側の入口へ行けるはず。

ICカードがどこでも使えるわけではないっぽいので、きっぷを買うことにした。自動券売機の細かい料金の選び方がよくわからず、適当に買って精算しようと思う。

山陽本線でうっかりしていて、長府で降り損ねた。

文脈として、「駅漏れ(降りる予定の駅より前で降りること)」という言葉があって(あるというか、ないので、ChatGPT の造語)ですね。

訂正=JR山陽本線(下関行き)を乗り過ごした。じゃあ、終点の下関まで行ってしまおう。人生ってこうやって回ってると思う。

下関はもっと都会だった。

下関駅前の写真。右側に新しめなJR下関駅、中央に背の高い大丸、左に横長のシーモール。奥にマックスバリュの看板
下関駅前

「ようこそしものせきへ」と書かれたダイヤ型のモニュメントが大きく交差する歩道橋の上に立っている写真。歩道橋の下はバスロータリーになっていて、真っ青なバスが4台いる
ようこそしものせきへ

めっちゃ青いバスめっちゃいた。

この歩道橋をぐるりと向こうへ行くと(歩くと揺れてちょっと怖かったが)釜山門という小さい門がある。

青地に黄色で「門山釜」と書かれた、韓国式の門の写真。青黄赤の円形うずまきの装飾、下に緑地に黄色で「GREEN MALL」と書かれている。瓦屋根で柱に花みたいな模様がある。歩道橋の上に立っている。
門山釜

韓国料理!肉!食べたい!

中華街みたいに韓国料理の店がぎっしり立ち並んでいるかと思いきや、そうでもなかった。日本の居酒屋やおばちゃん向けの服屋などがあり、銭湯があり、韓国料理の店もいくつかある。

30分後ぐらいにまた来るといいと言われたので、店周辺をうろうろした。古いビルが並ぶエリアで、アジアの雰囲気があった。このみっちり立ち並ぶビルは、戦後に満州や朝鮮半島などから引き揚げてきた人たちが下関に上陸したことと、なんか関係あるんだろうか。

韓国料理店に戻ると、「めんどくさくてもう来ないかと思ったよ!」と言われて笑っちゃった。大阪の人より距離が近い。何を食べたいかと聞かれて「肉を食べたいです」と答えたが、サムギョプサルは2人前からしかやっていないと言われ、今ちょうどユッケジャンを作っているとして激推しされた。がっつり肉が食べたかったが、ユッケジャンクッパにするか……

石鍋に入ったユッケジャンクッパの写真。赤いスープに、細長いすじすじした牛肉、キュウリ、キクラゲ、ブロッコリー、玉ねぎなどがのっている。
ユッケジャンクッパ

ユッケジャンクッパは、生姜やダシやごま油の効いたスープが濃厚で、肉も野菜もごろごろ入っていて、大満足だった。クッパはボリュームがないかと思ってました、すみませんでした。

「偽物のキムチ」という言い方が面白かった。「本物のキムチ」は酸味が強くてさっぱり、「偽物のキムチ」は浅漬けの感じだった。

麺は「のびる」と言うが、ご飯にも適用されるんだ……(店主は日本語ネイティヴじゃないからかもしれないが)

他のお客さんと話しているのがよく聞こえた。店主のお子さんは九州大学に10年通って(博士まで)今は東京で働いているらしい。なんだか親近感が湧いてきた。

食後にセルフサービスでお茶的なやつを飲む。

ピンク色のお茶っぽい飲み物が湯呑みに入っている写真。湯呑みの手前に「퀸석류」と書かれたスティック袋がある。
퀸석류

ざくろジュースらしい。桃かベリーのような味がした。甘酸っぱくて爽やか。おいしかった。

お腹いっぱいになったので、歩いて海峡ゆめタワーへ向かいます。

途中でスーパーに寄り、コーヒー牛乳を買って公園で飲んだ。

海峡ゆめタワーに上り、展望台から下関の街と関門海峡を見た。

海峡ゆめタワーから下を見下ろした写真。手前に立体駐車場、湾岸に船が3隻係留されている。その奥に小さめの船が何隻か。その奥は小さな半島が突き出ていて、消防署や倉庫、コンテナが積んである場所。その奥に観覧車、ぬめっとした形の低い建物、ずっと奥には関門橋。
海峡ゆめタワーからの景色

ゆめタワーの下には、古い横長のビルがあった。古いビルの背後に現代的なゆめタワーがそびえ立つ、ギャップにグッとくる。

古い横長のビルの正面の写真。真ん中は少し高くなっていて窓ガラスがおしゃれ。左右対称にのびていて、1階は店、2~4階は住居っぽい。背後に海峡ゆめタワー、シュッとした脚に球を乗せた形。
古い横長のビル

古い横長のビルの背面の写真。ツタが生え、古い公営住宅のように見える。手前に駐車場、背の高いヤシ?が並んでいる。
古い横長のビルの背面

めっちゃ青いバスで関門トンネル人道へ向かう。歩けない距離ではないがちょっと疲れたので…… バスの窓から、ワーフが見えた。観光施設、魚食べれるとこ、今度行きたい。

途中でめっちゃ青いバスを降りて、壇之浦を見た。向こう岸は九州。

アニメ「平家物語」を少し思い出した。みんな死んだ場所。

遠くにLEDが点滅し、「E」「4」「↓」と表示しているのが見えた。

「E4↓」は、潮流信号で、「E 東への潮流」「4 ノットの流速」「↓ 流速は弱まりつつある」ということを表しているらしい。

関門橋の下には大砲が並んでいた。いろんな時代のものごとがある。

長州砲の写真。大砲に木製の車がついている。5台ぐらい、九州のほうを向いて整列している。向こうに関門橋。
長州砲

関門トンネル人道はトイレにNEXCO西日本の貼り紙があり、「あの高速道路のNEXCOが管理してるの!?」と思った。

エレベーターで関門トンネル人道へ降ります。

関門トンネル、下関側の写真。国道2号線の三角の表示、下関市みもすそ川町。左にトンネル、地面に「↑門司」と書かれている。トンネルは真ん中に点線が引かれ、右側通行になっている。
関門トンネル、下関側

トンネルに入ると、ゆるやかな下り坂だ。ずんずん歩いて行くと、県境がある。

ゆるやかな下り坂だったトンネルは、そのうち上り坂になる。上り坂になると人はゆっくり歩くもので、年配の人たちの集団をいくつか追い抜かし、トンネルの出口に来た。

関門トンネル、門司側の写真。国道2号線の三角の表示、北九州市門司区門司。左にトンネル、地面に「↑下関」と書かれている。トンネルは真ん中に点線が引かれ、右側通行になっている。
関門トンネル、門司側

門司側の写真、さっきの下関側の写真と同じに見えるね。

記念スタンプの写真。「関門海峡横断記念」と書かれた台紙に押したもの:「山口縣下関市」と書かれた左半分、「福岡縣北九州市」と書かれた右半分、「関門トンネル人道★通行記念」ふたつが合わさって船の絵が完成する。小さいノートに押したもの:「通行」「もじ」「しもの」「山口県」「関門トン」と書かれた左半分、「記念」「こう」「せき」「福岡県」「ネル人道」と書かれた右半分、ふたつが合わさってクジラとイルカの絵が完成する。
記念スタンプたち

このスタンプは、半円形のやつがエレベーターホールに置かれていた。下関側で半分、門司側で半分押して円が完成するというわけ。

写真で見るとそんなに大きく見えないかな。でもこの長いほうのコンテナって結構大きいよね。街中でトレーラーで牽引されてるの見ると、交差点曲がるのもギリギリなぐらいで。それが10個以上縦に並ぶって、あの船メチャでかいじゃん。(コンテナ船の中ではそんなに大きいほうじゃないのかもしれないけど、関門橋の下を通れる船の高さには制限があるはずなので、巨大な船はこの辺りにはいない)

歩いて門司港へ向かう。公園で釣り人たちが竿を振る横に、海上保安庁の船がいた。

海上保安庁の巡視船、普段はニュースでしか見ないので、実物を見ると「実在するんだ!」みたいなうれしさがある。船にはLEDの電光掲示板がついていて、「海の『もしも』は118番」と呼びかけていた。

門司港には現役っぽい古い倉庫が並ぶエリアがある。

石造の三角屋根の倉庫が通りの向こうに5つ並んでいる写真。手前のは扉に11号と書かれている。
古い倉庫たち

昔の小説で「煙草をむ」という表現が出てくるが、古い注意書きでそれを見ると知識が接地した感じがする。

湾の写真。赤い洋館、奥にライトアップされた横長の建物。
門司港レトロ地区

さらに歩いていくと門司港レトロ地区の観光向けのエリアに入った。屋台とか出てて賑やかだった。焼きカレーが有名っぽいけど、朝食と昼食をがっつり食べたせいでお腹が空かない。自販機でコーラを買って飲み、駅へ向かう。

門司港駅に近づくと、人が並んでいた。

時代考証は無いんだな。源&北条たちに続いて駅に入る。

門司港駅の玄関に入った写真。照明が吊り下げられていて、白い壁に黄土色の窓枠や赤い引き戸がある、レトロなデザイン。武装した武士たちとお付きのスタッフが駅へ入っていく。
門司港駅の玄関

門司港駅の改札の写真。自動改札が4つ、電光掲示板に博多方面と中津方面が表示されていて、下に「門司駅・小倉駅には全て停車します」という横断幕が下がっている。数人の人影。
門司港駅の玄関

門司港駅でICカード(モバイルSuica)で入ろうとしたら、エラーになった。アッ!

駅員さんに渡すと、「宇部で乗車されましたか」と言われた。(それ昨日じゃん!)(今日は下関から歩いてきたんだぞ)(バスも使ったけど)

昨日は宇部から宇部新川まで乗って現金で払ったと伝えると、乗車証明書を求められて焦った。「ないです…… 無人駅で、箱にチャリンチャリンって払ったんで……」と説明した。なんとか納得してくれて、入場を取り消してくれた。よかった。

駅の構内って、法螺貝を吹いてもいいんだな……(特別に許可されているのかもしれない)

JR鹿児島本線の電車はぴかぴかで、文明に再会した感じがあった。門司港から小倉まではすぐだった。

「813」と書かれた電車、博多行き。頭が赤く、車体は全体的に銀色。小倉駅6番線
頭が赤い小倉駅にいる電車

小倉は大都会だった。大きめの無印良品があり、服に困らなさそうだと安心した。洗濯できなかったらパンツ買お……

高級ネットカフェにチェックインした。ネットカフェには横になれるスペースがあるが、シーツがないことに気づいて落胆する。しかし、漫画が読み放題でドリンクバーも飲み放題なことを思い出し、元気を出した。

この辺りで、Twitterのフォロワからの情報で、小倉にはモノレールがあることを知る。(明日乗らなきゃ!)

ふと、岸田首相がウクライナに贈ったと話題になっていた「必勝しゃもじ」を思い出した。

「必勝しゃもじ」は宮島が本場らしい。厳島神社は平家の御用達で、現代でも敵を「めしとる」として、しゃもじが人気っぽい。

せっかくなので欲しかった…… せめて実物は見たかったなと思った。宮島は一瞬で駆け抜けてしまったのだ。

広島のおりづるタワーのお土産屋さんはざっと見たが、瀬戸内海のお土産も広く扱っていたので、しゃもじもあってもいいはずだが(実際あったのかもしれないが気づかない程度には)なかった気がする。やっぱり「平和への願い」の場所では、戦いを正とする「必勝」グッズは売りにくいのだろうか?

太平洋戦争の教訓として「戦争はいけない」と言われるが、それ以前の武将たちがバチバチに戦争をしていた(当時も当然民間人も巻き込まれていただろうし、平家の人々も壇之浦で死んだ)にもかかわらず偉人とされているのは、なんだか矛盾している気がする。

そういえば源氏の人々が門司港駅を闊歩してたな…

駅前のロータリーの写真。大きいペデストリアンデッキの向こうに、ショッピングビルがある。LOFT、無印良品、ベスト電器、ユニクロなどの店名が壁に掲げられている。ロータリーには人も車もほとんどいない。
小倉駅前の何でもありそうなビル

ネットカフェに設置されたコインランドリーで洗濯しながら、『怪獣8号』の1巻と、『絶対BLになる世界 VS 絶対BLになりたくない男』の1〜3巻を読み、無料のカレーを食べた。

『怪獣8号』は、夢を諦めきれない32歳が主人公。親近感がもてる…

『絶対BLになる世界 VS 絶対BLになりたくない男』は、BLの世界に住む人々のギャグ漫画。BLあるあるネタでここまで話が盛り上がるってBLというジャンルのでかさを感じ、すごい。

雨が降っていて、心配になった。

復習:

予告:

  • 広島〜柳川行き当たりばったり旅③小倉・柳川
      - 5日目 小倉〜柳川
      - 6日目 柳川〜京都